電源

静かな電源を選ぶ

 電源は、できるだけ改造したくないパーツです。
最近のCPUなどは、温度が上がると不安定になって気付くので、めったに壊れはしませんが、電源は気付かないうちに壊れます。
 また、加熱しすぎて火災の原因となるかもしれません。(実際になった話は聞いたことがないです)
そこで、最初から静かな電源を選ぶことが重要となります。

私的電源評価

 聞いた評判、レビュー記事などからの、主観丸出しの判断です。鵜呑みにはしないでください。
 実際に持っているのは、AGX、SilentKing、SWだけです。
どの静音電源も、負荷/温度によってファンの回転数が変わります。CPUなどの熱をまともに吸う環境では、静音◎評価の電源でもうるさいことがあります。

メーカー 電源の型番 静音性 安定性 その他主観
Seasonic SS-***AGX 8cmファン。やや軸音がうるさい。低発熱。
SS-***FB 12cmファン。高負荷時はうるさい。低発熱。
Topwer TOP-***XP 攻めの回転数制御で超静音。丁寧なつくり。
ANTEC TRUE*** × ◎◎ 信じられない安定感。
SL*** × 光るだけ
NextWave LW-***0H つくりがやや雑。大風量。耐久性?
HK***-**BP 上のPFC付。
SW ×× 安物買いの銭失い。ネタとして秀逸。

SS300-AGXレビュー

 

低回転時に限って言えば、SilentKing(YateLoonのスリーブファン搭載版)よりも、だいぶ静かだなという印象です。

搭載ファンは、http://www.chenghome.com.tw/uploaddir/product/cha8012bb.htm のCHA8012Cかと思われます。
ファンの制御は、確証はありませんが、どうも負荷というよりは、温度制御のようです。
そして、無段階制御ではなく、回転数は5〜6パターン位しかない感じです。そうでもないかも。

起動直後で、だいたい1400回転です。
1400回転では、かなり静かなんですが、風きり音、軸音共に感じられるので、完璧とはいえません。
おなじ回転数のRDL8025Bと比べると、RDL8025Bの方がやや静かです。RDL8025Sの方がもっと静かです。まだ2200回転までしか見ていませんが、2200回転では風きり音が非常にうるさく、静音的に使えません。

CPUの廃熱などをまともに吸うと、たいした負荷をかけずとも回転数が上がってしまい、うるさいです。
この電源を使う場合は、できればダクトなどで、CPUの熱を吸わないようにした方がよいと思います。

ダクト製作後は、AthlonXP3000+モドキ、HDD一台(SP1614N)、Radeon9700Proモドキ、GSA4040Bの環境で、
3DMark2003や、Prime95を一晩走らせても、回転数はほとんど上がりませんでした。
このときの排出風はあまり熱くはありません。感覚で30〜40度くらいだと思います。

 内部構造は、上側のヒートシンクが一回り大きくなった以外は、SS-350FSと、ほとんど変わりないようです。
 ファンのコネクタの隣にエミッタがついており、ここで回転数を調整しているようです。
 右の写真で、ヒートシンクに黒くネジでとめられている部分が見えます。FSではちょうどサーミスタがついていた部分なので、きっとAGXでもサーミスタがついているのでしょう。 
 ファンのパルスセンサーがケース外まで伸びています。

 二次側のコンデンサーに「105℃」の表示が見えます。
 電源に関する知識はまったく持っていないので、専門的なことは何もいえませんが、とりあえずレビューでした。

電源ファンの交換

 結局、SS-300AGXの発する軸音が気になり、ファンを交換してしまいました。

 海外サイトによると、この電源では、最低回転時のファンの駆動電圧は4.17Vらしいです。
 その電圧で問題なく回り、静音性、耐久性に優れたファンが候補です。

 結局、耐久性に目をつむって、XINRUILIANのスリーブベアリングのファンにしました。
 元のファンが3000回転だったので、すこし少ない2500回転のRDM8025Sにしました。
 これなら、電源のファンコントロール機能を生かせそうです。


 いざ交換となりましたが、この電源のファンの2ピンコネクタは接着されていて外れません。
しかたないので、元のファンのケーブルを切り、導線のカバーをはさみで剥いて接続しました。
 カバーが硬くて、すごく苦労しました。二度とやりたくありません。 

 起動直後は回転数検知不能ですが、しっかり回ってます。
 普段は、900〜1300回転あたりをフラフラしています。1100回転あたりが一番多いです。
 満足できる静かさです。  

 排気口を塞ぎつつ負荷を与えてみたところ、数十秒で2000回転を超えました。
 排気口を開放すると、すぐに元の回転数に戻りました。
 自分の手の感覚では一貫して排気風の温度は40℃以下でした。